ドラマ「日本沈没」をみて <2>

最終話前編を観て

ネタバレになるので観ていない方は以下は閲覧しないでください。

フィクションだからといってあり得なさすぎ

フィクションとはいえ、やっぱり現実感がないので違和感がありますね。

・「日本が沈没する」と確定したら円が紙切れになるので資産を外国に持っていけないと思うのですが、  ドラマの皆さんは平和すぎです。

・思いついたうように「村や小地域単位での移民を視野に入れよう」という提案が中盤に出てきますが、  そんな議論は最初に出てないのが不自然すぎです。初っ端で気が付きますよね。

・日本が沈没するなr地理的に中国や韓国、北朝鮮、ロシアもやばいはずです。。

・国民の移民が決まりだして一安心のときに天海が恋沙汰の話が登場。  今まで家族の絆の話はあっても色恋沙汰の話は登場しなかったのに。  ほんの1分ぐらいの話で終わったのでまだいいですが、なんだか安直なヒューマンドラマに成り下がった気がして気持ち悪かったです。

・2日で10万人から100万人の感染拡大。え、広がり過ぎじゃないか?コロナでもそんなに早くはなかったでしょ?

・「製造特許を放棄」・・・それ実際はどうなんでしょう?私もコロナのときにどこかの会社がワクチンを               無償にしないかなと思ったりもしたのですが、よくよく考えると               そんなことをしたら偽薬品とか出回り始めそう、と思いました。

・そして温暖化の問題を提起!!・・・うーん?ドラマ全体をぶち壊された感じ。                   確かに災害の発端はエネルギー資源の先進技術の話だったからねー。                   でもさー・・。最後を温暖化の話でまとめられると、CO2排出問題を訴える方々のためのプロパガンダみたい。

最後に

役者の方の素晴らしい表現が見どころでした。 が、実に内容の薄いドラマでした。

昔「救急救命24時」という医療ドラマで地震災害と復興をベースとした救命活動ドラマがありました。 こちらは日本政府の対策や救命方針、事実を理解している有識者がアドバイスしているであろう考察や事実が随所にあり、素晴らしいドラマでしたし、フィクションとはいえよくできていると思いました。

それに比べると、こちらのドラマは災害の考察が薄い。原作もこうなんですかね。 ひょっとして日本政府の災害対策についての議論を調べていないんじゃないでしょうか。 例えば津波ハザードマップを作り上げるのは私でも知っていますが、政府はもっと詰めた議論をしているはずです。それに都市機能分散についても議論はしていたと思いますよ。ドラマ中ほとんど出なかったですが。

俳優の演技だけが面白かったので観続けました。あと、沈没がいつ起きるのか、全部沈没したらストーリーが面白くなるかな、と思ってみていました。

個人的には  ・日本全域が沈没  ・いくつかの地域では逃げ遅れてアウト。泣き叫ぶ家族  ・世界各所に日本が分散  ・各地で日本人迫害  ・各地でコミュニティが出来上がり、「少数でも立ち上がることができる。やっぱり日本人は不滅だ」と天海は元気になる とかはどうでしょうか。ありがちかな。

以上のような感想を持ちました。